【事業投資ナビニュース】「EUエンジン車禁止撤回」報道のミスリードを暴く!EVシフトが続くワケ
「EUがエンジン車の販売禁止を撤回した」というニュースが話題になりました。
本当にEV化の流れは止まったのか、現地のニュースをもとに実際のルールの中身を市川が解説します。
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市川
EU(欧州連合)は2025年12月16日、2035年から予定していたガソリン車やディーゼル車などのエンジン車新車販売の全面禁止方針を事実上撤回し、条件付きで容認する方針を発表。
●どう変わったか?
当初は「2035年以降ゼロエミッション車(EVなど)のみ」としていましたが、排出ガスの90%削減などを条件に、一部のエンジン車販売を残す方針へ修正しました。
完全な白紙撤回ではない:すべてのガソリン車がこれまで通り買えるわけではなく、厳しい環境基準をクリアした車に限られます。
私的には、かなりミスリードなタイトルだなと思っています。
記事の内容を見て、理解される方もいますし、ニュースによっては記事の内容をほとんど書いていなくて、「EVの方向転換=EUの施策が変わった」というような内容でしか書いてないところも非常に多く見受けられました。
Yahoo!などのコメントを見ても、「EVはこれからもうダメになる」「エンジン・ハイブリッドが正解だね」というコメントが多数見られたんですね。
タイトルによってかなりミスリードが起こっていると思います。
市川
2035年に100% EVにしましょうと言っていたものを、排出ガスの90%を削減しましょうと。
これは車の台数ではなくて、2021年度に発行したルールで、
「走行1kmあたりに排出するCO2の排出量を約95gを0にしましょう」と言ってたものが、
「10%は認める=9.5gを認める」と緩和されたということなんです。
市川
「e-fuel」ですね。
「e-fuel」はCO2と水素を非常に高圧の電気でくっつけて人工的に作られる燃料なのですが、非常に高額ですし、この電気も再生可能になる電気じゃないとダメなんですね。
なので、実際EVに換算すると、約5倍の電気が必要と言われています。
この「e-fuel」を使った車、もしくはヨーロッパで鉄を作ってそのスチールを使った車の場合は、この中に換算されないということがまず1つ。
あとはもちろん、トータルで10%を超えないように、という緩和なんですね。
この10%がどれだけ厳しいかと言いますと、
今の現状のハイブリッド車は、大体平均して85gのCO2を出してる。
これの約1/10~1/9近くにしないといけないということで、もし100%ハイブリッドで勝負をするならば、ほぼ不可能な数字なんです。
今の10倍のCO2削減をすることは、到底不可能に近いという風に言われています。
実質はどういう風になっていくかと言いますと、「e-fuel」を使ったり、ヨーロッパで工場を建てて、もしくはヨーロッパの鉄を使って緩和して、最大限したとしても、30%がハイブリッド・70%がバッテリーEVになっていくと言われています。
市川
ハイブリッドで勝負できるか?というと、「全くできない」ということになります。
この「e-fuel」というガソリンだけが使える車でなければ認められないんですね。
「e-fuel」が使えるハイブリッド車を開発したとしても、どちらかというと高級車になる。
要は「e-fuel」は非常に高価です。
今もリッターあたり700~800円の価格。
これが2050年にはリッター150円になると言われていますので、2035年という段階では400円になると言われています。
こういったガソリンを使って走らないといけない車というのは、基本的には一般大衆車ではなく、例えばフェラーリとかポルシェとかランボルギーニとか、素晴らしいエンジンを持つ欧州車の高級モデルのために残していくような施策であるという風に考えていただければと思います。
市川
もっと中身をしっかり伝える必要があって、この100%という数字は90%まで緩和されたということなんです。
「10%緩和された」という表現が実質的にはどういうことなのか?という解説付きでないと誤解を招くんじゃないかなと思います。
例えばヨーロッパのニュースの場合は外国語なので翻訳しないといけないのですが、そこまでして見る方はほとんどいらっしゃらないです。
私は職業柄、現地のEUのニュースを見聞きしているんですけども、普通はそこまでしませんので。
こういうニュースが出て来た時の見せ方は、間違っているんじゃないかなという風に思います。
意図的に切り取ったニュースじゃないかなと思いました。
間違った情報で捉えて欲しくないので発信させてもらいました。
またこういった形で気になるニュースがありましたら、取り上げていきたいと思います。
ありがとうございます。
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