「みんなで大家さん」問題を徹底解説〜投資家・運営者の2つの視点〜


「みんなで大家さん」問題を徹底解説〜投資家・運営者の2つの視点〜

「みんなで大家さん」がなぜ業務停止命令を受けたのか、投資家・運営者の2視点で解説。
不特法の構造的問題・建築資材高騰との関係を事業者目線で深掘り分析します。
同様のリスクを避けるための投資判断のポイントも具体的に紹介しています。



第1章:はじめに〜「みんなで大家さん」問題の視点〜



市川 市川
こんにちは。今日は話題になっています「みんなで大家さん」について、投資する側からと運営する側の2つの視点から解説をさせていただきたいと思います。

私たちのお客様で「みんなで大家さん」に投資してらっしゃる方から相談を受けることがあります。
今後同じようなことが起きないようにしていかないといけませんので、事業者の立場から説明させてもらえばなと思います。


第2章:「不特法」による不動産小口化スキームの仕組みと背景


まず「みんなで大家さん」の仕組みは「不動産特定共同事業」、一般的に「不特法」と呼ばれるんですけれども、これを使って小口化できるというスキームなんですね。
最近いろんな会社さんで「不特法」を使った不動産投資というものを見かけることが多くなったと思うんですけれども、ここをまず最初に解説していかないといけないと思います。

「不特法」は20年以上前に施行されていたんですけれども、2017年に改正が入り、気軽に投資ができるようになったんですね。
中小企業や小さいスケールの会社さんでもできるようになったんです。
ただし物件が1億円以下であることなど、色んなルールがあるんですね。

元々は大企業さんができなかった「不特法」というものが、小口・小さい物件でもできるようになりました。
なので2017年以降、こういった小さな不動産の小口化されたものを見かけることが多くなったんじゃないかなと思います。

この時の注意事項として、この「不特法」を使った不動産の取得というものは、私自身はすごくいいものだと思っています。
本来、不動産はある程度の資金がないとできないものですが、小口でできるようにしたことは非常に素晴らしいと思っています。
しかし、まだ始まって間がない仕組みだからこそ、不具合もある。
今回の問題は、そういった所に当たるのかなと思っています。


第3章:管轄の違いが生む落とし穴〜金融庁と国交省〜


不動産を小口で買えるというのは非常に良い仕組みだと思ってるんですが、ここには明確なルールがあるんですね。
例えば1億の不動産があります。
ここで集めたお金は、これ以外では使ってはいけないという明確なルールがあります。

本来このような商品は金融庁の管轄なんですね。
金融商品なので金融庁が管轄なんですけれども、「不特法」の管轄は金融庁ではなく国交省なんですね。

ここが結構大きな違いでして、どういう差が出てくるかと言いますと、不動産だけは金融庁扱いではなく国交省の管轄ですよとなったんです。
「どんな違いがあるか?」というと、金融庁は銀行なども管轄していますので非常に厳しい管理なんですね。

国交省の管轄は、実態はどうなのか分かりませんけれども、金融庁に比べると「緩い」と言いますか、まだ始まったばかりの制度なのでそんなに厳しくない状況があると聞いています。
今回は、そういう管轄の問題がありますね。

本来は集めたお金は、厳格にちゃんと管理して、その不動産に使われて収益を分配しないといけないのですが、管理に慣れていない不動産会社などがやっているために、管理できずに他のものに使われてしまったりすることが起きている現状があるのではないかなと思っています。


第4章:投資家が気をつけるべきポイント〜実態と実績の確認〜



市川 市川
なので、投資する側としてはまず、不動産自体が実際にあるのかないのかは、確認しないといけないですよね。
実績がどれぐらいあるのか?
例えば建て始めの場合は、その会社がちゃんとしっかり建ててくれるのかどうか?
そしてちゃんとその管理ができるのかどうか?
そのお金がちゃんと使われてるのかどうか?
ということを確認しないといけないというのがまず大事なポイントになると思います。

不動産業界の中で今「6%~7%の利回り」の物件はなかなかありません。
その利回りに目がくらんでしまって、リターンがあってプロジェクトがちゃんとしっかりしているという構成・企画だけでお金を出してしまうと、危険な目に遭ってしまいます。



市川 市川
10万ほどの少額からスタートできますので、だからこそ安易に「大丈夫だろう」という気軽さもあると思うんですけれども、そのリターンの原資がどこから来ているかということを明確にしていかないといけないと思います。

不動産がちゃんとあって、稼働してるのかどうかという【実績】ですよね。
もしくは違う案件でそういったことが出来ているのかどうか?というような実績です。

例えば私たちの「急速充電器 FLASH」


これは「不特法」を使ったものではありませんし、事業の販売ですのでしっかりと「FLASH」を販売しておりますけれども、その「FLASH」がないのにも関わらず運営している場合は違法性がありますので、ちゃんと物があるかどうかをしっかりとチェックしないといけないですよね。

例えば弊社は太陽光発電所からスタートしてますけど、当然物が無い状態から販売していきます。
で、次に手がけたのが農業のコンテナですよね。
最初の案件というものはどうしても物がない中で販売していく傾向はあるんですね。
その時に注目しなければいけないのは、その会社自体が今までもそういった実業を行っているのかどうか?ということはすごく大事になってくると思います。

金融商品の場合は、物がない・実態がない。
その先に第三者がいて運営してもらっているとか、色んなやり方があると思うんですけれども、「金融商品」はその物が何であるかが見えにくいんですね。

けれども基本的に、「不特法」の不動産もそうですけれども、事業投資というのは物があってのリターンですから、そういったものを過去にも手がけているかどうかとか、そういった「お金の流れ」をしっかりと見る。



市川 市川
私はキャピタルでやる投資は、資産を守る行為だとは思っていますけれども、投資だとは思ってませんので、収入源となるリターンがどこから来ているのか、ちゃんとその実態があるかどうかということをしっかりと見ていかないといけないと思っています。

第5章:「みんなで大家さん」の具体的な懸念点と法律違反の可能性


私も実態を調べたわけではないんですけれども、どうやら「みんなで大家さん」はこの「不特法」を取得せずに、組合を作って運用していたという例があり、指摘・行政処分されたというような文面を見つけました。

もしかしたら「みんなで大家さん」は「不特法」を取得せずにお金を集めていた可能性もありますね。

法律的なことなので深くは言及しませんし、実際は違ってるかもしれませんけれども、恐らく、集めたお金は不動産に使われずに他に流用されたという事は間違いないんじゃないかなと思います。

その実態がもし「不特法」で行っていれば、やってはダメなことでしたし、そもそも2017年に改正された不特法の場合、「シリーズ成田」の2000億の案件には使えませんので、これが何号に該当するか分かりませんけれども、その号に合った申請をしないといけないものを、もしかしたら、してなかった可能性があります。


第6章:建築業界の現状〜インフレと資材高騰による事業破綻リスク〜


もう一つ、これは不特法を使った投資だけではなく、建築業界に起こっている今の現状なんですけれども、建設計画時の予算が、例えば2,000億の案件。

2,000億で計画をしてお金を集めます。
お金を集めなくても、例えば受注、元請けがあって建設を受けますという場合、この時に設計した2,000億の中にしっかり利益があって、例えば原価1,000億で作れるというものを販売した場合でも、今、物価高騰してるインフレの状況で、建築資材が高騰しているので、計画よりもどんどん金額が上がっていって1,000億でできるものが2,000億を超えてしまうという事例が実際起こり得てるんです。

例えば住宅では家が建たなかったり、建築が途中で止まってしまったり、これで建築業者が潰れてしまう現象も多々見られるんですね。

建築資材の高騰によって、元々受注していたものができなくなってしまった実例が今結構たくさん出てきています。
今回のこの「みんなで大家さん」がそれに該当するか分かりませんけれども、おそらく、一部あるのかなと思っています。

元々は2,000億でできると考えていたものが、みるみる建築資材が上がって、とてもじゃないけれど、これはできないと途中で分かったのではないかなと。
その時に、「それでも作ろうとする」のか、その状況の中で「もっとお金を集めて実行する」のか、道半ばにして配当ができなくなったというのが実例なのかなと思います。

なので2つの事例があると思うんですね。

一つは、お金をしっかり管理できていなくて、他にも流用してしまったということ。
物を実際に作らずに、お金を他にも流していたのかもしれません。
もう一つは建築の積算というものが上手く合っていなくて、この急激なインフレによって採算が合わなくて、そもそも作ることができなくなったということが起こっているのではないかなと思います。


第7章:まとめ〜事業投資を見極める目と今後の期待〜



市川 市川
まとめますと、やはり利回りや構成だけではなくて、そのリターンを見てしっかりと投資しましょうということ。
その会社がどんな実業を行っているのか、これは事業投資になると思うんですね。

今回は不動産ですが、本当に数多く見受けられるんですけれども、ポイントは実際販売する窓口は実業を行っておらず、この実業を他社がやっていたりとか、転売していたりする実例が結構あるんですね。

なのでそのオペレーションや運営を、建設なら建設を誰がやっているか?とか、そういった中身を見ていかないと「事業投資」というジャンルは企画段階だけではなかなか判断するのは難しいと思います。



市川 市川
私自身はこの不特法を使った不動産の投資スキームは、もっと成熟していけば、気軽に不動産投資ができる入り口になってくると思いますので、株の投資と同じように投資はどんどん出てきていいと思うんですけれども、まだ未熟なだけに気をつけてやっていかないといけないかなという風に思っております。

今日は「みんなで大家さん」がなぜ失敗したのかということを、投資家の視点と、運営側からの視点で解説させてもらいました。
またこういった形で発信していきたいと思いますので、ご興味ある方はチャンネル登録お願いいたします。
ありがとうございます。


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